近畿経済産業局より、近畿圏における人材確保・定着に取り組む中小企業の成功事例が紹介されています。
福井県の有限会社平田木材店様(製造業)です。
https://www.hirata-wood.co.jp/
①取組前(きっかけ)
・社員の高齢化が進んでおり、若手人材が不足している。十分に技術を伝承できておらず、定年退職者が出るに伴い、技術力の低下につながる懸念があった。
・若手採用のために、ハローワークなどを活用していたが、毎年の応募は少なかった。(0~2名ほど)
②取組内容や仕組み
・採用ツールをブラッシュアップして、求職者に説明する際に、求職者が同社で働いている姿・成長していく姿をイメージできるようなキャリアプランや、従業員が享受している魅力を前面に打ち出した説明資料を作成。社長の熱意や同社で働く魅力がより引き立つ形になった。
・合同企業説明会出展時のブース装飾の改善を行った。その結果、求職者がたくさん訪れるようになった。
・海と山に囲まれている地域の特性上、メンター制度を導入するなど、新入社員の仕事面や生活面をサポートするようにした。
③取組後(効果)
・企業説明会出展などのモチベーションが向上し、若年層の採用に成功した。
・平均年齢が50歳から42歳に若返り、組織の活性化につながった。
採用ツールのブラッシュアップは効果的ですね。
会社の魅力を、面接や説明会のときに口頭で伝えることも大切ですが、それを見えるようにすることもとても大切なことです。
社長は、社員さんに「このようになってほしい」「こういうふうに育ってほしい」という考えがあると思います。キャリアプランといってもいいです。
それが社員さんに伝わっているかというと、意外とそうでもないように感じます。
繰り返し口頭で伝え続けることも有効ですが、それと同時に「見える化」しておくことが大切です。
社員さんからすると、キャリアプランが「見える化」されると、自らの目標になりますし、モチベーションアップにもつながります。
結果として、会社への帰属意識が高まり、定着率があがる効果も期待できます。
あなたの会社では、社員さんのキャリアプランを「見える化」できていますか。
なにかのヒントになれば幸いです。
詳しくはこちらをご参照ください。
https://hatarakunarakinki.go.jp/mieruka_casestudies/
http://1.l-ork.jp/security/up/mieruka_fukui_2.pdf
※動画でも解説しました。
この記事を書いた人

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大野輝雄社会保険労務士事務所 代表
株式会社アクションパートナーズ 代表取締役
社会保険労務士
一般社団法人 日本キャッシュフローコーチ協会 認定キャッシュフローコーチ
一般社団法人 採用定着支援協会 認定採用定着士
銀座コーチングスクール(GCS)認定プロフェッショナルコーチ
関西学院大学卒業、2007年に社会保険労務士として独立。大阪市内を中心に人事・労務についてのサポートやセミナー業務を行っている。同株式会社ならびに社労士事務所にて支援した企業は100社以上。大阪商工会議所、神戸商工会議所、堺商工会議所、高槻商工会議所等にてセミナー実績90回以上。
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